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【2026年版】扶養内勤務とは?パートの年収の壁一覧と扶養内シフトの組み方|103万→178万で何が変わる?

2026年は、パート本人の所得税がかかり始める年収が178万円(2025年分は160万円)に上がり、配偶者控除の上限も136万円になりました。「103万円の壁」で働く時間を抑える必要は、もうほとんどありません。一方で、社会保険では2026年10月に月8.8万円(いわゆる106万円)の賃金要件が撤廃され、勤務先の社会保険は「週20時間」、家族の扶養は「年収130万円」が基準になっています。この記事では、シフトを組む店長・人事担当者向けに、2026年の年収の壁を一覧で整理し、時給別の上限時間と、年末に慌てないためのシフト調整の手順を解説します。

  1. 扶養内勤務とは?3つの「扶養」の違い
  2. 結論:2026年のシフトは「週20時間」と「130万円」を基準に
  3. 【一覧】2026年のパートの年収の壁
  4. 社会保険の壁:週20時間と130万円
  5. 扶養内で働く上限時間の計算方法
  6. 年末に「扶養内だから入れない」を防ぐシフト調整
  7. よくある質問
  8. まとめ

扶養内勤務とは?3つの「扶養」の違い

扶養内勤務とは、家族(主に配偶者や親)の扶養の範囲に収まるように、年収や労働時間を抑えて働くことです。パートやアルバイトでよく使われる言葉ですが、「扶養」には次の3つがあり、どれを指すかで基準の金額が違います。

扶養の種類 2026年の基準 超えるとどうなるか
社会保険の扶養(健康保険・年金の被扶養者) 年収130万円未満(19〜22歳は150万円未満、配偶者を除く)。51人以上の企業などで週20時間以上働く場合は、年収にかかわらず勤務先の社会保険に加入 自分で社会保険料を払う(勤務先の社会保険、または国民健康保険・国民年金)
税金の扶養(配偶者控除・扶養控除) 給与収入136万円以下(2026年分) 配偶者特別控除(207万円以下)などに切り替わり、世帯の税金が少しずつ増える
会社の家族手当(配偶者手当など) 会社ごとの規程(「年収103万円以下」「130万円未満」など) 手当がもらえなくなる

「扶養内で働きたい」というスタッフの多くが気にしているのは、社会保険の扶養(年収130万円)と勤務先の社会保険(週20時間)です。年収130万円未満に収める場合、月の収入の目安は約10.8万円(130万円÷12か月)で、週の時間の上限は時給によって変わります(時給別の上限時間)。

結論:2026年のシフトは「週20時間」と「130万円」を基準に

所得税の壁が大きく上がったことで、扶養の範囲で働く人がシフトを抑える理由は、主に社会保険になりました。シフトを組むときは、次の2つを優先して確認します。

  • 週20時間:51人以上の企業などでは、週の所定労働時間が20時間以上になると、年収にかかわらず勤務先の社会保険に加入する
  • 年収130万円:勤務先の社会保険に入らない場合でも、年収130万円以上(19〜22歳は150万円以上、配偶者を除く)になると家族の扶養から外れ、自分で国民健康保険と国民年金に入る

税金の壁(136万円・178万円など)は、超えても手取りが急に減りにくい仕組みになっています。本人の希望を確認するときは、「どの壁を気にしているのか」を具体的に聞くことが大切です。

【一覧】2026年のパートの年収の壁

年収の目安 何が起きるか 影響を受ける人
週20時間(年収は問わない) 51人以上の企業などで勤務先の社会保険に加入(月8.8万円の賃金要件は2026年10月に撤廃) パート本人
110万円前後 住民税(所得割)がかかり始める(2026年度。均等割の基準は自治体で異なる) パート本人
130万円 家族の社会保険の扶養から外れる(19〜22歳は150万円、配偶者を除く) パート本人
136万円 配偶者控除の上限(超えると配偶者特別控除に切り替わる) 配偶者(世帯の税)
169万円 配偶者特別控除が満額(38万円)の上限 配偶者(世帯の税)
178万円 パート本人に所得税がかかり始める(2026年分・2027年分) パート本人
207万円 配偶者特別控除がなくなる 配偶者(世帯の税)

※税金の壁は給与収入のみの場合の目安です。出典:国税庁 令和8年分 年末調整のしかた、厚生労働省

「103万円の壁」はもうない

本人の所得税は、2019年分までは給与所得控除65万円+基礎控除38万円で103万円、2020〜2024年分は55万円+48万円で103万円でした。2025年分は160万円、2026年分・2027年分は給与所得控除74万円+基礎控除104万円で178万円です。ただし、2026年分の改正は12月の年末調整で精算されるため、1〜11月の毎月の源泉徴収額は変わりません。

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アルバイトの源泉徴収票は必要?年収178万円以下でも交付される理由【2026年】

住民税は自治体と年度で違う

住民税は前年の収入にかかります。2026年度(2025年の収入)は給与110万円以下で所得割がかかりません。2027年度は住民税の給与所得控除も上がるため、119万円前後まで上がる見込みです。均等割がかかる基準は自治体によって異なります。

配偶者控除・配偶者特別控除は世帯の税金

配偶者控除(136万円以下)と配偶者特別控除(207万円以下)は、パート本人ではなく、配偶者(夫や妻)の所得税が軽くなる仕組みです。配偶者特別控除は169万円を超えると少しずつ減るため、136万円を超えても世帯の手取りが急に減ることはありません。

学生アルバイトの場合

年収の目安 内容
136万円以下 親が特定扶養控除(63万円)を受けられる
136万円超〜197万円以下 親が特定親族特別控除を受けられる(159万円以下は満額63万円)
150万円未満 親の社会保険の扶養に入れる(19〜22歳、配偶者を除く)
178万円以下 本人に所得税がかからない

会社の配偶者手当にも注意

配偶者の勤務先が「年収103万円以下」や「130万円以下」を条件に家族手当を支給している場合があります。税金の壁が上がっても社内規程は自動では変わらないため、本人が気にしている場合は確認してもらいましょう。

社会保険の壁:週20時間と130万円

週20時間:勤務先の社会保険

厚生年金の被保険者数が51人以上の企業などでは、週の所定労働時間が20時間以上で学生でない人は、勤務先の社会保険に加入します。2026年10月に月額8.8万円の賃金要件がなくなったため、年収が少なくても週20時間以上なら加入対象です。企業規模の要件も2027年10月に36人以上、2029年10月に21人以上と段階的に広がります。

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130万円:家族の社会保険の扶養

勤務先の社会保険に入らない人は、年収130万円未満(19〜22歳は150万円未満、配偶者を除く)なら家族の社会保険の扶養に入れます。2026年4月からは、労働条件通知書などに書かれた時給・労働時間・日数で年収を見込んで判定し、契約にない残業代は原則として含めないことになりました(日本年金機構)。

ただし、労働時間が「シフトによる」としか書かれていない場合や、契約期間が1年未満の場合などは、この方法を使えません。扶養の範囲で働きたいスタッフの労働条件通知書には、週や月の労働時間をはっきり書いておくことが大切です。130万円の判定では、税金と違って通勤手当も年収に含めます。

扶養内で働く上限時間の計算方法

年収130万円未満に収める場合の、月と週の上限時間の目安は次のとおりです。

月の上限時間=130万円÷12か月÷時給/週の上限時間=月の上限時間÷(52÷12)

時給 月の上限時間 週の上限時間 週20時間との関係
1,100円 98.4時間 22.7時間 週20時間以上になる
1,200円 90.2時間 20.8時間 週20時間以上になる
1,300円 83.3時間 19.2時間 週20時間未満
1,400円 77.3時間 17.8時間 週20時間未満
1,500円 72.2時間 16.6時間 週20時間未満

時給1,200円以下では、年収130万円未満に収めても週20時間を超えてしまいます。51人以上の企業などでは、週20時間以上の契約になると年収にかかわらず勤務先の社会保険に加入するため、「扶養内」の希望を確認するときは、年収と週の時間の両方で考える必要があります。

年の途中から調整する場合は、「(上限の年収−1月からの累計の収入)÷残りの月数÷時給」で、残りの月の上限時間を計算します。

年末に「扶養内だから入れない」を防ぐシフト調整

毎年のように起きるのが、11月・12月になって「年収を超えそうなので、もうシフトに入れません」と言われるケースです。年末の繁忙期に人が足りなくなるのを防ぐには、次の手順で管理します。

タイミング やること
年初・契約更新時 スタッフごとに、どの壁を基準にしたいか(週20時間未満、130万円未満、制限なし)を聞き取る
毎月 1月からの累計の収入と労働時間を本人と共有し、残りの月の上限時間を計算し直す
夏〜秋 年末の繁忙期に入ってほしい時間を逆算し、閑散期のシフトで調整しておく
随時 所得税の壁が178万円に上がったことを伝え、「もっと働きたい」人を掘り起こす

年末の調整が必要なのは主に税金の壁

税金の壁(配偶者控除の136万円、所得税の178万円など)は、1月から12月に実際に受け取った給与で判定します。そのため、年末が近づいて「超えそう」となったときに調整が必要になるのは、主に税金の壁です。

一方、家族の社会保険の扶養(130万円)は、2026年4月から労働条件通知書などの契約内容で見込みの年収を判定しています。契約にない一時的な残業などで結果的に130万円を超えても、それだけで扶養から外れることは原則ありません。年末に慌ててシフトを減らす前に、本人がどちらの壁を気にしているのかを確認しましょう。

計算例:時給1,200円で、配偶者控除の136万円以下に収めたい人の1〜10月の給与が115万円の場合、残りは21万円です。11・12月の2か月で割ると月10.5万円、時給1,200円なら月87.5時間が上限の目安です。

なお、税金の壁は働いた月ではなく支払われた年で判定するため、12月分の給与が翌年1月に支払われる職場では、その分は翌年の収入になります。

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アルバイトの源泉徴収票は必要?年収103万円以下でも交付される理由【2026年は178万円】(年末の扶養調整と源泉徴収票)

希望の聞き取りでは、本人が税金と社会保険を混同していることもよくあります。2026年の制度を一覧表で示しながら話すと、誤解による就業調整を減らせます。

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よくある質問

扶養内勤務とはどういう意味ですか?

家族(主に配偶者や親)の扶養の範囲に収まるように、年収や労働時間を抑えて働くことです。「扶養」には、社会保険の扶養(年収130万円未満など)、税金の扶養(2026年分は給与収入136万円以下)、会社の家族手当の3つがあり、どれを基準にするかで上限の金額が変わります。

2026年に「103万円の壁」はまだありますか?

パート本人の所得税については、103万円の壁はなくなりました。2025年分は160万円、2026年分・2027年分は178万円まで所得税がかかりません。配偶者控除を受けられる上限も2026年分は給与収入136万円になっています。ただし、会社の配偶者手当などが「年収103万円以下」を条件にしている場合は、社内規程を確認する必要があります。

扶養内で働くには、年収いくらまでに抑えればいいですか?

何の「扶養」かによって違います。家族の社会保険の扶養に入り続けるなら年収130万円未満(19〜22歳は150万円未満、配偶者を除く)、配偶者控除の対象になるなら給与収入136万円以下、本人に所得税をかけたくないなら178万円以下が目安です。ただし、51人以上の企業などで週20時間以上働く場合は、年収にかかわらず勤務先の社会保険に加入します。

配偶者控除と配偶者特別控除はいくらまで受けられますか?

2026年分は、パートの給与収入が136万円以下なら配偶者控除、136万円を超えて207万円以下なら配偶者特別控除の対象です。配偶者特別控除は給与収入169万円以下なら満額の38万円で、それを超えると段階的に減ります。控除を受ける納税者本人の合計所得金額が900万円を超えると控除額が減り、1,000万円を超えると受けられません。

残業で年収が130万円を超えたら扶養から外れますか?

2026年4月から、家族の社会保険の扶養は、労働条件通知書などに書かれた時給・労働時間・日数で年収を見込んで判定するようになりました。契約にない残業代は原則として含めません。ただし、労働時間が「シフトによる」としか書かれていない場合などはこの方法を使えず、従来どおり実際の収入見込みで判定されます。

学生アルバイトは年収いくらまで働けますか?

19〜22歳の学生の場合、親の社会保険の扶養は年収150万円未満まで入れます。税金では、本人の所得税は178万円まで(勤労学生控除を使えば条件付きで増える場合あり)、親の扶養控除(特定扶養控除)は給与収入136万円以下、136万円を超えても197万円以下なら特定親族特別控除の対象です。

交通費は年収に含まれますか?

社会保険の130万円の判定では、通勤手当も年収に含めます。一方、税金の計算では、一定額までの通勤手当は非課税のため含めません。どちらの壁を見ているかで扱いが違うので注意しましょう。

扶養内で働くには月何時間までにすればいいですか?

年収130万円未満に収めるなら、月の収入は約10.8万円が上限の目安です。時給1,200円なら月90.2時間、時給1,500円なら月72.2時間までです。ただし、時給1,200円で月90時間働くと週20時間を超えるため、51人以上の企業などでは年収にかかわらず勤務先の社会保険の加入対象になります。

年の途中で「扶養内に収めたい」と言われたらどうすればいいですか?

まず、その人がどの壁(130万円、136万円、178万円など)を基準にしているかを確認します。次に、1月からの累計の収入と残りの月数から、月ごとの上限時間を計算し直します。12月にシフトを大きく減らさなくて済むよう、なるべく早めに配分を見直すのがポイントです。

まとめ

  • 2026年はパート本人の所得税の壁が178万円に上がり、103万円の壁はなくなった
  • シフト調整で重要なのは、勤務先の社会保険の「週20時間」と、家族の扶養の「年収130万円(19〜22歳は150万円)」
  • 配偶者控除136万円・配偶者特別控除207万円は世帯の税金の話で、超えても手取りが急に減りにくい
  • 時給1,200円以下では、130万円未満でも週20時間を超えることがある
  • 年初に希望を聞き取り、毎月の累計を共有して年末のシフト不足を防ぐ

スタッフごとの上限時間を守りながら毎月のシフトを組むのは、手作業では大きな負担です。鉄道情報システム株式会社(JRシステム)が提供する「勤務シフト作成お助けマン」は、スタッフの希望や勤務ルールを設定してシフト表を自動作成できるクラウドサービスです。本番利用時と同じ機能を2か月無料でお試しいただけます。

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