導入事例
株式会社エムアイカード様
個々のスキルと勤務体系が絡む50名規模の現場。複雑な条件下でも素早い自動作成が可能になり、1人が1カ月かけていた作業を5時間に削減できた。
- 株式会社エムアイカード 様
- 業種:金融 サービス
- 対象スタッフ数:約100名
- 事業内容
- 国際ブランドであるVisa、アメリカン・エキスプレスと提携。さらに、三越、伊勢丹、丸井今井、岩田屋といった三越伊勢丹グループの百貨店との連携のもと「エムアイカード」や「三越 M CARD」「伊勢丹アイカード」などのクレジットカードを発行しています。百貨店を利用するお客さまに支えられ、業界内でも高いカード稼働率を誇っています。
さらに、その購買動向データを活用した独自性の高い商品やサービスを開発。百貨店発のカードならではの接客力を活かしたカードカウンターやコールセンターも整え、常にお客さまの声を大切にしたサービス拡充を目指しています。
- 概要
- 当社は伊勢丹の子会社として1988 年に誕生し、2008年4 月の三越伊勢丹ホールディングスの設立に伴い、翌年9 月に「伊勢丹アイカード」から「エムアイカード」へ社名を変更しました。さらに2010 年4 月には三越との提携カードを発行しました。これにより、優良な顧客基盤のさらなる拡大を図ると共に、お客さまに魅力のある加盟店開拓・サービス展開を行い、利用拡大を図っております。
- 課題
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- リーダー職のスタッフが1 カ月かけてシフト表を作成、本業に時間を割けず、人材の能力を活用できなかった
- カウンターごとに受付メニューが異なるため、公平な配置が必要
- 属人的な体制となっており、人事異動などへの備えができていなかった
- 効果
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- 作成に必要な時間が大幅に減ったため、本業のお客さま対応や現場フォローに注力できる
- 条件を組み込んだ自動作成のおかげで、手早く公平性が高いシフト表が作成可能
- 新宿店ではシフト作成を2人体制に変更、リスクへの対応も可能に
能力があるスタッフを活用できないジレンマ
三越伊勢丹グループの株式会社エムアイカードは、クレジット機能のほか、暮らしを楽しみたいお客さまに向けたサービスを年々充実させ、対面カウンターを全国24店舗39カ所に用意している。
その中でも伊勢丹新宿店エムアイカード友の会カウンターはスタッフ50名以上を擁する大規模拠点だ。店舗定休日以外は休まず開店し、きめ細かいカウンターメニューがあるためスキルを持った人材の適切な配置に気を遣う。
勤務は早番・中番・遅番の3シフト制、在籍者は正社員・派遣社員・パートタイマーと3つの勤務体系がある。カウンターは店舗の各所にあるため繁閑の程度や求められるメニューが違い、レジ担当や事務所担当など6パターンの職種が存在する。それらすべてを考慮し、スタッフが偏りなく各カウンターを循環するシフト表作成が求められる。
営業推進部 推進企画グループ 推進企画担当の山崎氏は「2016年11月にお助けマンを導入するまで、シフト表作成は1人のリーダー職スタッフが1カ月のほとんどをかけて手作業で行っていました」と話す。
2017年にシフト表作成を引き継いだ新宿店の友の会カウンター主任の四方氏は当時の状況について「こもって作業したり悩んでいたり、とても大変な作業だという印象が強かった」と語る。
シフト作成で時間を取られ、リーダーとしての業務がままならない状態だった。
固定休みがなく勤務体系が異なるなど、病院の事例が参考に
お助けマン導入のきっかけは、社内の業務改革プロジェクトだった。
現場の業務を知る山崎氏は「シフト表作成はメイン業務ではないのに多大な労力がかかる作業」と感じており、以前から改善を図りたかったという。苦労して組むのにいつも現場から不公平だと不満が出てしまい、能力があるスタッフも本業の時間が削られるのが課題だった。
ツール導入前は他社サービスもいくつか検討した。
一つはスーパーのレジ担当者シフトを組むものだったが、一律の勤務体系が前提なので同社のシフト状況と合わずに断念。もう一つは飲食店のシフト表を作成するものだったが、出勤可能者が都度申告するスタイルで同社では使えない。
さらに検索して出会ったのがお助けマンだった。
山崎氏は「すでに病院で看護師のシフトを組むために導入されているのを知り、固定休みではない勤務体系が似ている当社でも応用可能だと考えました」と選定の理由を教えてくれた。
2カ月のトライアル期間が設けられている点も導入を後押ししたという。
「2カ月でどんな要素が足りないかわかれば、正式導入時にアレンジを相談できます。もし使い勝手が悪くてもトライアル期間だけならコストはかからないので、安心して利用を始められました」。
公平性の高いシフト表が早くでき、本来の業務に注力できる
同社では現在、東京都内をはじめ名古屋、福岡など7拠点でお助けマンを導入している。
40名規模の福岡ではトライアル直後から「こんな便利なものがあるのか」と反応があり、山崎氏は「この規模感で非常に効果が大きいツールなんだと認識した」と話す。
新宿店では四方氏とスタッフの田村氏の2名がシフト表作成にあたっている。スタッフから次月の希望休暇日を聞き、メイン業務である接客に注力しながら空き時間に少しずつ入力、基本的なシフト表はトータル5時間ほどの作業で完成する。連絡ノートなどで進捗を知らせながら進め、どちらかが欠勤となってもシフト表作成には影響がない態勢となった。
自動作成のメリットについて、四方氏は「まず公平性の高い基礎が自動作成でできるのはありがたい」と語る。
また「基本の表ができたあとスタッフと細かい条件を擦り合わせて完成させるのですが、時間の余裕を持って調整できるようになりシフト表の質が上がりました」という。
山崎氏は「出勤日数の問い合わせがあっても、ツールのおかげで指標や公平性を数値で伝えられるのが便利」とも話す。
スタッフは最優先するべき接客に時間をあて、今はリーダーも現場管理に力を入れられる。山崎氏は「シフト表作成の効率化以外にも効果を感じている」という。