多くのアルバイトを雇用している企業にとって、スタッフのモチベーションをどのように維持するかは重要なポイントです。スタッフの士気が低下すれば、サービスの質が低下したり、離職を招いてしまったりするきっかけとなります。この記事では、アルバイトのモチベーションが下がってしまう原因や維持するための方法について解説します。
- アルバイトのモチベーションが大事な理由と下がってしまう原因
- モチベーションマネジメントをうまく取り入れよう
- アルバイトのモチベーションを高める方法
- ITツールを活用して希望のシフトで働ける体制を整えてみよう
- まとめ
アルバイトのモチベーションが大事な理由と下がってしまう原因
アルバイトのモチベーションを良い状態に保つことは、結果として事業活動に良い影響をもたらします。ここでは、モチベーションが低下することの影響や原因、シフトに対する不満などを解説します。
モチベーションが低下することの影響
業種によっては、アルバイトのスタッフに業務の大半を任せていることもめずらしくありません。そのため、アルバイトのモチベーションが下がってしまえば、サービスの質の低下に直結する部分があります。
特にサービス業においては、従業員満足度がそのまま顧客満足度につながると言われており、経営においても重視すべきポイントです。また、スタッフのモチベーションが低下したままの状態が続いてしまえば、早期離職にもつながる恐れがあります。
アルバイトという立場で働く理由は人それぞれですが、個々のスタッフが働く動機について理解をしておくことが肝心です。期待するパフォーマンスを発揮してもらうためにも、モチベーションが低下してしまう原因を押さえておきましょう。
モチベーションが下がってしまう原因
アルバイトスタッフのモチベーションが低下する原因として、次のような点があげられます。
- ●仕事よりプライベートの優先順位が高い
- ●アルバイト先が自宅や学校から離れている
- ●職場の人間関係が良くない
- ●時給に対する不満
- ●希望するシフトどおりに働けない
- ●適切な作業指示をもらえない など
時給などの待遇面やシフトの調整などは、労務管理を改善することで変化をもたらせるはずです。職場の人間関係については、仕事のことで相談できる先輩や同僚が少ないといった部分が影響するでしょう。
また、具体的な作業指示をもらえなければ、真面目に働いても仕事へのやりがいを感じられずにモチベーションが低下する原因となります。普段からこまめにコミュニケーションを図り、スタッフが抱える不満をくみ取ることが重要です。
シフトに関係する不満には特に注意が必要
前述のとおり、希望するシフトで働けないという点は、スタッフのモチベーションを下げる大きな原因となります。シフトに関してよくある不満としては、以下のものがあげられるでしょう。
- ●勤務間インターバルが考慮されていない
- ●休みの前日が早番・休みの次の日が遅番
- ●シフトが直前まで知らされない(プライベートの予定が立てづらい)
- ●シフトに不公平感がある
- ●シフトの転記にミスがあるが修正してもらえない
- ●人員配置に配慮が欠けている(ベテランと新人のバランス) など
シフト表の作成は管理者が行いますが、スタッフにとっては働き方や休み方に関係するものであるため、気をつけて作成しなければ不満を招きやすいです。特定のスタッフだけに負担が集中しないように、バランスの取れたシフト表を作成することが大切です。
▼あわせて読みたい記事
シフトに困っている人に勧めたいシフト管理システム・アプリ
自動作成を特長とするシフト管理システム|導入する前に知っておくべきこと
シフト作成に特化したシフト管理システム比較|クラウドのメリットとは
モチベーションマネジメントをうまく取り入れよう
一口にモチベーションといっても、「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」に分けられます。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
内発的動機づけ
内発的動機づけとは、スタッフ自身の興味や関心にもとづいた達成感などを指します。具体的には、仕事に関する知識を身につけたり、スキルアップのために業務の幅を広げたりすることがあげられます。
スタッフ自らが取り組むものであるため、モチベーションが維持されやすいのが特徴です。自発的に取り組める環境づくりを整えていくことにつなげてみましょう。
外発的動機づけ
外発的動機づけは、仕事に対する評価や報酬など、外的な要因によって得られるやりがいなどのことを指します。インセンティブを与えられることによって、本人に関心がないものであっても動くという点で、内発的動機づけとは異なります。
ただし、評価や報酬を得ることで満足をしてしまい、長期的に見ればモチベーションを維持しづらいというデメリットがあります。
モチベーションマネジメントを導入するメリット
モチベーションマネジメントは、スタッフが意欲的に仕事に取り組むための動機づけを行い、サポートしていくことを指します。必要な施策を適切なタイミングで行うことで、生産性の向上やスキルアップ、離職リスクを抑えるといった効果が期待できます。
スタッフに状況によって、内発的動機づけと外発的動機づけのどちらが有効であるかを見極めることも大事です。モチベーションの維持を図るためには、外発的動機づけでスタッフの興味や関心を引き出し、内発的動機づけが起こるように促していく流れを作ってみましょう。
アルバイトのモチベーションを高める方法
アルバイトのモチベーションを高めるには、待遇面と職場環境の整備から捉える必要があります。各ポイントについて、押さえておくべき点を紹介します。
待遇面からモチベーションを高める
待遇面からモチベーションを高めていくならば、まずは仕事量に見合った報酬を支払うことが大事です。アルバイトが希望する金額に上げるというより、昇給の基準を明確にしてどのスタッフにも同じ基準が適用される点をアピールしましょう。
また、仕事への貢献度を見える化することで、やりがいを持って取り組んでもらう工夫も必要です。仕事のパフォーマンスが高く、成長が期待できるアルバイトスタッフには、貢献度に見合ったポジションを与えましょう。
正社員登用へのアプローチを働きかけることも大事です。また、シフトどおりに働けなければ不満が溜まりやすいので、本人が希望するシフトで働ける環境を整えてみましょう。
職場環境からモチベーションを高める
職場環境の面からスタッフのモチベーションを高めるには、働きやすい職場の雰囲気づくりが大切です。「指示されたことだけやっておけばいい」という雰囲気ができれば、主体性が失われてしまうため、モチベーションの低下につながります。
すべての業務に細かい指示を出すのではなく、アルバイトスタッフ自身が考えて働ける部分を残してあげるのが大事です。また、仕事上での悩みを相談できるサポート体制も同時に整えておく必要があります。
スタッフ自身が主体的に働く環境を整えるには、本人のスキルや適性をよく見極めておくことも重要です。不得意な仕事ばかりを任されていてはモチベーションが低下してしまい、離職の原因となる恐れがあります。
各スタッフを取り巻く状況を丁寧に把握するためにも、普段からきちんとコミュニケーションを取ることが大切です。他のスタッフとの仲間意識が芽生えることで、モチベーションを維持しやすくなります。
シフト管理を適切に行うことで従業員満足度が高まる
シフト表の作成は管理者が行いますが、管理が適切でなければスタッフのモチベーションを低下させる原因となります。逆に言えば、シフト管理をきちんと行うことはスタッフの士気を向上させ、業務効率を高めることにつながります。
業務が円滑に回れば、無駄なコストの発生も防げるのでメリットが大きいです。しかし、多くのスタッフを抱えていれば、シフト表の作成や調整に負担が生じるでしょう。
次は、シフト管理をスムーズに進めるために、ITツールの活用について紹介します。
ITツールを活用して希望のシフトで働ける体制を整えてみよう
希望するシフトどおりに働けなければ、スタッフの不満が溜まりやすいはずです。一方で、多くのスタッフの希望を管理者1人が調整を行うのは負担が大きくなる面もあります。
シフト管理の負担を減らしつつ、スタッフのモチベーションを高めるには、シフト管理ツールの活用が欠かせません。JRシステムが提供する「勤務シフト作成お助けマンTime」では、各スタッフがスマホから勤務日や休みの希望を登録できます。
そのため、スタッフの希望を反映させたシフト表の作成が行えますし、自動作成なので管理者の負担も減ります。クラウド型のサービスなので、情報共有やシフトの変更も行いやすいのが特徴です。
2ヶ月間の無料トライアル期間が設けられているので、実際に操作をして使い心地を確かめてから、導入を検討してみましょう。
まとめ
アルバイトとして働く人は、さまざまな業種・業態で見られます。そのため、アルバイトスタッフが多い企業ほど、モチベーションの低下によって受ける影響は大きいです。
スタッフの士気を高めていくには、低下させる原因を把握して必要な施策を速やかに実行していくことが重要です。特にシフト管理への不満はモチベーションの低下に直結する部分があるため、シフト表の自動作成ツールを活用して従業員満足度を高めてみましょう。