
パート・アルバイトも、会社の就業規則に休職制度があれば休職できます。休職は法律で定められた制度ではないため、期間や条件は会社ごとに異なりますが、正社員だけに認めてパートには認めない扱いは不合理な待遇差になり得ます。この記事では、休職できるかどうかの判断基準、休職期間の目安、期間満了後にクビになるのか、傷病手当金の条件とシフト制での数え方、店長・シフト管理者が整えるべき就業規則とシフト運用を解説します。
この記事でわかること
- パート・アルバイトが休職できる条件と、正社員との「不合理な待遇差」の考え方(2026年10月のガイドライン改正を含む)
- 休職期間の目安と、有期契約の場合の上限
- 休職中の給料(原則無給)と、傷病手当金の金額・期間・シフト制での待期の数え方
- 休職期間が終わっても復職できないときに「クビ」になるのか
- 休職者が出たときに店長・シフト管理者がやること
シフト表作成を自動化したい方へ
- パート・アルバイトも休職できる?【結論:就業規則に制度があればできる】
- パート・アルバイトの休職期間はいつまで?
- 休職中の給料と傷病手当金|シフト制ではどう数える?
- 休職期間が終わっても復職できない場合、パート・アルバイトはクビになる?
- 店長・シフト管理者がやること|休職者が出たときのシフト運用
- よくある質問
- まとめ
パート・アルバイトも休職できる?【結論:就業規則に制度があればできる】
パート・アルバイトが休職できるかどうかは、勤務先の就業規則に休職制度があるかで決まります。制度があれば雇用形態にかかわらず休職でき、制度がなければ休職という扱いにはなりません。まず、よくある疑問への答えを一覧にまとめます。
| 疑問 | 結論 |
|---|---|
| パート・バイトも休職できる? | 就業規則に休職制度があればできる。法律上の制度ではなく会社が任意で設ける |
| 正社員だけ休職制度があるのは? | 不合理な待遇差に当たる可能性が高い。無期パートには正社員と同一の病気休職を認めるのが原則 |
| 休職期間はいつまで? | 就業規則次第。勤続年数に応じて1か月〜1年程度の例が多い。有期契約は契約満了日が上限 |
| 休職中の給料は? | 原則無給。健康保険の被保険者なら傷病手当金(給与の約3分の2・通算1年6か月) |
| 休職するとクビになる? | 休職自体を理由には解雇できない。期間満了後も復職できない場合は退職・解雇になり得る |
休職とは?欠勤・休業との違いと法律上の位置づけ
休職とは、病気やケガ、家庭の事情などで長期間働けなくなった従業員に対し、会社が労働契約を維持したまま一定期間の就労義務を免除する制度です。いきなり退職にせず、復帰の機会を残すことが目的です。
似た言葉との違いを整理します。
| 用語 | 意味 | 根拠 |
|---|---|---|
| 休職 | 会社の許可を得て長期間休み、雇用関係は維持する。原則無給 | 就業規則(法律上の義務なし) |
| 欠勤 | 出勤予定日に本人都合で休むこと。休職の前段階になることが多い | 就業規則 |
| 休業 | 会社都合や法定事由(産前産後・育児・介護など)で働かない期間。会社都合なら休業手当 | 労働基準法・育児介護休業法など |
| 年次有給休暇 | 理由を問わず取得できる有給の休み。パート・アルバイトにも日数に応じて付与 | 労働基準法第39条 |
休職は労働基準法や労働契約法に定めがなく、制度を設けるかどうか、対象者・期間・復職の条件をどうするかは会社が就業規則で決めます。厚生労働省のモデル就業規則では、「業務外の傷病による欠勤が一定期間を超え、なお療養が必要なとき」に一定期間の休職とし、期間が満了しても治癒しない場合は満了をもって退職とする例が示されています(出典:厚生労働省「モデル就業規則」第9条)。
正社員だけに休職制度があるのは問題?不合理な待遇差の考え方
休職制度を設ける義務はありませんが、「正社員にはあるがパート・アルバイトには一切ない」という扱いは問題になり得ます。パートタイム・有期雇用労働法第8条は、パート・有期契約の従業員と正社員との間で、待遇ごとに不合理な相違を設けることを禁止しています(大企業は2020年4月、中小企業は2021年4月から適用)。
厚生労働省の「同一労働同一賃金ガイドライン」は、病気休職について次のように定めています。
- 無期雇用のパート(短時間労働者)には、正社員と同一の病気休職の取得を認めなければならない
- 有期雇用の従業員にも、労働契約が終了するまでの期間を踏まえて、病気休職の取得を認めなければならない
つまり、パートだからという理由だけで休職を認めないことは原則として認められません。一方で、有期契約のパートについて「休職期間は契約期間が終了する日まで」とすることは問題にならない例として示されています。正社員と期間に差をつけること自体は、合理的な説明ができれば直ちに違法にはなりませんが、その理由を就業規則に明確にしておく必要があります。
【2026年10月〜】ガイドライン改正:休職中の給与保障も均等待遇の対象に
同一労働同一賃金ガイドラインは2026年4月28日に改正が公布され、2026年10月1日から適用されます。病気休職の項目には、次の内容が追加されました。
正社員に病気休職期間中の給与の保障を行う場合には、労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれるパート・有期雇用の従業員にも、正社員と同一の給与の保障を行わなければならない
正社員には休職中も一部給与を支払うのに、契約更新を繰り返している有期のパートには支払わない、という扱いが「問題となる例」として明記されました。休職中の給与保障を設けている会社は、パート用の規程も見直す必要があります(出典:厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ」、令和8年厚生労働省告示第203号)。
パート用の就業規則で確認する4項目
パート・アルバイトが休職できるか、条件は何かを知るには、パートタイマー用の就業規則(または正社員用の就業規則のうちパートに適用される条項)を確認します。見るべき項目は次の4つです。
- 休職制度の有無と対象者(パート・アルバイトが対象に含まれているか)
- 休職の事由と開始条件(例:私傷病で欠勤が1か月を超えたとき)
- 休職期間の上限(勤続年数別・契約期間との関係)
- 期間満了時の扱い(復職の手続き、復職できない場合は退職か)
店長・人事の立場では、就業規則に休職の定めがない、またはパートを適用除外にしている場合、休職を認めずに辞めてもらう運用が「解雇」と評価されるリスクがあります。パート用にも期間を調整した休職条項を設けるのが安全です。
パート・アルバイトの休職期間はいつまで?
休職期間に法律上の決まりはなく、就業規則で定めた期間が上限になります。勤続年数に応じて段階的に設定する会社が多く、次のような例があります。
| 勤続年数 | 休職期間の例 |
|---|---|
| 1年以上3年未満 | 1か月 |
| 3年以上5年未満 | 3か月 |
| 5年以上10年未満 | 6か月 |
| 10年以上 | 12か月 |
※あくまで一例です。正社員より短い期間を設定している会社や、勤続1年未満は対象外とする会社もあります。
休職期間を考えるときは、次の2点もあわせて確認してください。
- 有期契約の場合は契約満了日が上限:6か月契約のパートが契約の残り2か月の時点で休職すると、休職期間は最長2か月になるのが一般的です。契約を更新するかどうかは別途判断されます
- 休職は「欠勤○か月後」に始まる設計が多い:モデル就業規則のように「欠勤が一定期間続いたら休職」とする会社では、欠勤期間+休職期間が実質的な猶予期間になります
「1か月休みたい」場合の選択肢|有給・欠勤・休職・シフト調整
病気や家庭の事情で「1か月ほど休みたい」という場合、必ずしも休職になるとは限りません。一般的な順序は次のとおりです。
| 選択肢 | 内容 | 給与 |
|---|---|---|
| ①年次有給休暇 | 残日数の範囲で取得。理由は問われない | 全額支給 |
| ②シフトを入れない | シフト制なら、次のシフト作成時に希望を出して勤務日を減らす・ゼロにする運用も可能 | 勤務しない分は無給 |
| ③欠勤 | 確定したシフトを会社の承認を得て休む。長引けば休職に移行 | 無給(被保険者なら傷病手当金) |
| ④休職 | 就業規則の条件を満たしたら休職発令。雇用は維持 | 無給(被保険者なら傷病手当金) |
短期間であれば有給とシフト調整で対応できることが多く、休職制度がない会社でも「1か月休む」こと自体は可能です。ただし、確定後のシフトを無断で休むと欠勤扱いになるため、必ず事前に店長へ相談してください。
休職中の給料と傷病手当金|シフト制ではどう数える?
休職中は原則無給。社会保険料・住民税は発生する
パート・アルバイトの休職中は、就業規則に特別な定めがない限り無給です(ノーワーク・ノーペイの原則)。一方で、社会保険に加入している場合、休職中も健康保険料・厚生年金保険料の本人負担分は免除されず、会社が立て替えて後日精算するか、毎月振り込むのが一般的です。住民税も前年の所得に基づいて課税されるため、休職中も支払いが続きます。
収入がなくなる期間の生活を支えるのが、健康保険の「傷病手当金」です。
傷病手当金の支給条件と金額
傷病手当金は、健康保険の被保険者が業務外の病気やケガで働けず、給与が支払われないときに支給される給付です。パート・アルバイトでも、勤務先で健康保険に加入していれば正社員と同じ条件で受け取れます。支給条件は次の4つです。
- 業務外の病気やケガの療養のための休業であること(仕事が原因なら労災保険の対象)
- 仕事に就くことができないこと(医師の意見で判断)
- 連続する3日間(待期)を含み、4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと(一部支払いがある場合は差額)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1日あたりの支給額 | 支給開始日以前12か月の各月の標準報酬月額を平均した額÷30日×3分の2 |
| 計算例 | 平均が15万円の場合:150,000円÷30日=5,000円→×3分の2=約3,333円/日。1か月(30日)休み、4日目から27日分支給なら約9万円 |
| 支給期間 | 支給を開始した日から通算して1年6か月(2022年1月から「通算」方式。途中で復職した期間は数えない) |
| 申請 | 本人・医師・事業主が記入する申請書を健康保険(協会けんぽ・健保組合)に提出。1か月ごとの申請が一般的 |
出典:全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」
標準報酬月額とは、健康保険料の計算に使う給与の区分額で、被保険者期間が12か月に満たない場合は加入後の平均か全被保険者の平均のいずれか低い方を使います。
シフト制の待期3日の数え方と「シフトがない日」の扱い
シフト制のパート・アルバイトで迷いやすいのが、待期3日の数え方と、シフトが入っていない日に支給されるかです。ポイントは次の3つです。
| 論点 | 扱い |
|---|---|
| 待期3日はどう数える? | 「連続した3日」が必要。有給休暇・公休日・シフトが入っていない日も待期に含められる。給与の有無は問わない |
| 欠勤が飛び飛びの場合は? | 「休・出・休・休・出」のように間に出勤日が入ると連続3日にならず、待期が完成しない。いったん連続して休む必要がある |
| シフトがない日(公休日)も支給される? | 待期完成後、医師が働けないと認めた期間は暦日で支給対象になるため、シフトのない日も支給される |
例えば、週3日勤務のパートが体調不良で月曜(出勤日)から休み、火曜・水曜がもともとシフトのない日でも、月〜水の3日間で待期は完成します。木曜以降、医師が労務不能と認めた期間は、シフトの有無にかかわらず支給対象です。
店長・人事の実務では、申請書の事業主記入欄に「勤務状況(出勤・有給・公休・欠勤の別)」と「給与の支払い状況」を記入します。シフト表と出勤簿を突き合わせて、どの日がシフトなしで、どの日が欠勤かを正確に書けるようにしておきましょう。
傷病手当金をもらえない人:扶養内パート・国民健康保険・業務上のケガ
次の場合は傷病手当金の対象外、または別の制度の対象になります。
- 配偶者の扶養に入っているパート(被扶養者):傷病手当金は被保険者本人への給付のため対象外
- 国民健康保険に加入しているアルバイト:国民健康保険の傷病手当金は任意給付で、ほとんどの市区町村に制度がない
- 仕事が原因のケガ・病気:労災保険の休業(補償)給付の対象。休業4日目から給付基礎日額の60%+休業特別支給金20%が支給され、最初の3日分は会社が休業補償を行う
関連記事:社会保険や国民健康保険について解説!シフト勤務の場合に加入は必要?それぞれの保険の違いとは
休職期間が終わっても復職できない場合、パート・アルバイトはクビになる?
「パートが休職するとクビになるのでは」という不安は多いですが、休職すること自体を理由に解雇することはできません。問題になるのは、就業規則で定めた休職期間が終わっても復職できない場合です。雇用形態別の扱いを整理します。
| 状況 | 無期契約のパート | 有期契約のパート・アルバイト |
|---|---|---|
| 期間内に復職できる | 原則として元の職務に復帰。必要に応じて業務・時間を調整 | 同左。契約満了が先に来る場合は更新の判断 |
| 期間満了後も復職できない | 就業規則に「満了をもって退職」とあれば自然退職。定めがなければ解雇の手続きが必要 | 契約満了で終了するのが一般的。期間途中の解雇は「やむを得ない事由」が必要で、無期より厳しい |
| 解雇する場合の要件 | 客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性(労働契約法第16条)。30日前の予告、または30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)の支払い(労働基準法第20条)。診断書・面談記録に基づく判断が必要 | |
注意したいのは、「休業後30日間は解雇できない」という労働基準法第19条の解雇制限は、仕事が原因のケガ・病気(業務上の傷病)で休業している場合に適用されるルールだという点です。私的な病気やケガによる休職には適用されません。私傷病休職の場合は、上の表のとおり就業規則と労働契約法の枠組みで判断します。
また、有期契約を繰り返し更新しているパート・アルバイトについては、休職を理由に契約を更新しない(雇止め)場合にも、客観的に合理的な理由が求められることがあります(労働契約法第19条)。
復職を希望された場合、店長の判断だけで拒否するのはリスクがあります。主治医の診断書で復職可能かを確認し、必要に応じて短時間のシフトから始める「慣らし勤務」を設定するなど、段階的な復帰を検討してください。
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店長・シフト管理者がやること|休職者が出たときのシフト運用
パート・アルバイトの休職者が出たとき、店長・シフト管理者がやることを時系列で整理します。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 1. 申し出を受けたとき | パート用就業規則の休職条項(対象・開始条件・期間)を確認。有給の残日数と希望を確認し、有給→欠勤→休職の順序を本人と共有。診断書の提出を依頼 |
| 2. 休職開始時 | 休職発令の書面を交付(期間・満了時の扱い・連絡方法)。社会保険料の精算方法を説明。傷病手当金申請書の事業主記入欄に備え、シフト表・出勤簿・賃金台帳を整理 |
| 3. 欠員の補充 | 人件費予算を確認し、短期派遣・スポットワーク・既存スタッフの勤務増で補う。勤務増は本人の同意を得て、扶養や学業の制限内で |
| 4. シフトの再設計 | 残るスタッフの希望・スキルを踏まえ、特定の人に負担が偏らないよう配分。連勤・労働時間が労働基準法の範囲に収まっているか確認 |
| 5. 復職時 | 診断書で復職可否を確認。短時間・少日数のシフトから段階的に戻す。復職できない場合は就業規則に沿って手続き |
休職者が出ると、残るスタッフで同じ業務量を回すことになり、シフト作成の難易度が一気に上がります。人が減った状態で希望・公平性・法令遵守を手作業で両立させるのは負担が大きいため、条件を登録すればAIが自動でシフト案を作るシフト管理システムの活用も検討しましょう。特定のスタッフが抜けた場合のシフトをシミュレーションできるため、欠員期間の人員配置を予算と照らして調整できます。
関連記事:シフト作成者なら知らなきゃマズい?有給休暇をしっかり解説!アルバイトの有給休暇も解説します
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よくある質問
パートやアルバイトでも休職できますか?
会社の就業規則に休職制度があれば、パート・アルバイトも休職できます。休職は法律で定められた制度ではなく、会社が就業規則で任意に設ける制度のため、制度の有無・対象者・期間は会社ごとに異なります。ただし、正社員には休職制度があるのにパートには一切ないという扱いは、パートタイム・有期雇用労働法が禁じる不合理な待遇差に当たる可能性があります。同一労働同一賃金ガイドラインでも、無期雇用のパートには正社員と同一の病気休職を認めるべきとされています。
パート・アルバイトの休職期間はどのくらいですか?
法律上の決まりはなく、会社の就業規則で定めた期間になります。勤続年数に応じて1か月〜1年程度とする例が多く、正社員より短く設定されていることもあります。有期契約のパート・アルバイトの場合、休職期間は「労働契約が終了する日まで」としてよいとガイドラインで示されているため、契約満了日が上限になるのが一般的です。自分の休職期間は、パート用の就業規則か雇用契約書で確認してください。
パートが休職するとクビになりますか?
休職すること自体を理由にクビにすることはできません。ただし、就業規則で定めた休職期間が終わっても復職できない場合は、規則の定めにより「期間満了による退職」となるか、解雇の対象になることがあります。解雇には客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要で、30日前の予告または解雇予告手当も必要です。なお、仕事が原因のケガや病気(労災)で休業している期間とその後30日間は、法律で解雇が禁止されています。
休職中の傷病手当金はいくら、いつまでもらえますか?
1日あたり「支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均÷30日×3分の2」で、おおむね給与の3分の2です。例えば標準報酬月額の平均が15万円なら1日約3,333円になります。支給期間は、支給を開始した日から通算して1年6か月です。2022年1月からは途中で復職した期間は数えない「通算」方式になったため、復職と再休職を繰り返しても受給できる日数は減りません。
シフト制のパートは、シフトが入っていない日も傷病手当金が出ますか?
待期3日が完成した後、医師が働けないと認めた期間であれば、シフトが入っていない日(公休日)も支給対象になります。傷病手当金は「労務に服することができない日」に対して暦日で支給されるためです。待期3日は連続している必要がありますが、有給休暇や公休日、シフトのない日も待期に含められます。一方、欠勤が飛び飛びで連続3日にならない場合は待期が完成せず支給されません。
扶養内のパートや国民健康保険のアルバイトも傷病手当金をもらえますか?
原則としてもらえません。傷病手当金は健康保険の被保険者本人に支給される給付のため、配偶者の扶養に入っているパート(被扶養者)は対象外です。国民健康保険は傷病手当金が任意給付とされており、ほとんどの市区町村で制度がありません。自分の勤務先で社会保険に加入していれば、パート・アルバイトでも雇用形態に関係なく対象になります。
休職する前に有給休暇を使ったほうがいいですか?
残っている有給休暇があれば、先に使うのが一般的です。有給休暇は理由を問わず取得でき、休職中と違って給与が全額支払われるからです。傷病手当金の待期3日に有給休暇を充てることもできます。ただし、有給を使い切ってから休職に入るか、一部を残して復職後に備えるかは、休職の見込み期間に応じて判断してください。会社によっては休職前に有給を消化する運用を就業規則で定めています。
休職中にアルバイトをしてもいいですか?
原則として避けてください。休職は療養に専念するための期間であり、多くの会社は就業規則で休職中の就労を禁じています。また傷病手当金は「働けないこと」が支給要件のため、他の職場で本来の仕事と同じ程度の労働をすると、支給停止や返還を求められることがあります。無断で働いていたことが発覚すると、懲戒処分や復職拒否の理由にもなり得ます。やむを得ない事情がある場合は、事前に会社と主治医に相談してください。
まとめ
この記事のポイントを整理します。
- パート・アルバイトも、就業規則に休職制度があれば休職できる。制度は法定ではなく会社が任意で設ける
- 正社員だけに休職制度を設けるのは不合理な待遇差になり得る。2026年10月からは休職中の給与保障も均等待遇の対象
- 休職期間は就業規則次第(勤続年数別に1か月〜1年程度の例)。有期契約は契約満了日が上限
- 休職中は原則無給。健康保険の被保険者なら傷病手当金(給与の約3分の2・通算1年6か月)。シフトのない日も労務不能なら支給対象
- 休職自体でクビにはならないが、期間満了後に復職できなければ退職・解雇になり得る。業務上の傷病以外に労基法19条の解雇制限は適用されない
- 店長は就業規則の整備、傷病手当金の事業主記入、欠員補充とシフト再設計、復職時の慣らし勤務を計画的に
休職制度を設けている・いないにかかわらず、スタッフの心身の健康と生活への不安を軽減する対応と、休職が発生しても円滑に業務を進める体制の両方が必要です。会社の就業規則を明確にし、変更した場合はパート・アルバイトを含む全員に周知しましょう。
休職者が出ている期間は人数が少ない状態で店舗を回すことになり、シフト管理の重要性が一段と高まります。少ない人数で、残るスタッフの希望と公平性、労働基準法の遵守を両立したシフトを手作業で作るのは大きな負担です。解決策の一つとして、シフト表自動作成ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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