大学生の本業は「学ぶこと」ですが、大学生活を送るうえではアルバイトを含めてさまざまな体験をしたいと考えているのではないでしょうか。大学生でアルバイトをしている人は多くみられますが、あくまでも本業は「学ぶこと」であるため、学業とアルバイトを両立させることが基本となります。
この記事では、大学生がアルバイトを行う場合に、授業や自分の予定に合わせたシフトを組むためにはどうすれば良いか、という点を中心に説明します。また、大学生の中には収入を増やすために「掛け持ちアルバイト」を検討している人もいることでしょう。掛け持ちアルバイトを行う場合のポイントについても説明します。
また、シフト管理者が大学生アルバイトのシフトを管理する場合におけるポイントについても説明します。
シフト制
アルバイトのシフトの種類は、大きく分けると「シフト制」と「固定制」の2種類があります。始めにシフト制について説明します。
シフト制とは、出勤する曜日や仕事をする時間帯がその都度異なる働き方のことです。シフト制は小売店や飲食店など、主に毎日営業している店舗で採用されています。シフト制の特徴として従業員が交代で働いていることがあげられます。
そのほか、シフト制の店舗は営業時間が長い点も特徴です。シフト制の店舗でアルバイトを採用する場合は「11時から21時のうち、4時間以上勤務」という形で募集をする場合があります。そのため、シフト制のアルバイトでは希望時間に働くこともできます。
シフト制の働き方として、深夜のコンビニの勤務シフトを例にあげてみます。
- (1週目)
日曜日:休み
月曜日:休み
火曜日:21時~翌朝5時
水曜日:休み
木曜日:休み
金曜日:21時~翌朝5時
土曜日:17時~21時 - (2週目)
日曜日:休み
月曜日:21時~翌朝5時
火曜日:休み
水曜日:休み
木曜日:21時~翌朝5時
金曜日:休み
土曜日:13時~17時
シフト制の場合、上記のように出勤する曜日は週によって異なります。また、労働時間は原則として21時~翌朝5時までの深夜勤務ですが、場合によっては日中も勤務になる場合があります。
シフト制のメリットとデメリット
シフト制のメリットは、自分のスケジュールにあわせてシフトを決めやすい点です。シフト制の場合は、上司がシフトを作成するまでに休日の希望日を申告する仕組みとなっています。例えば、学校の行事が入っている日などアルバイトを休む必要がある場合は、休みがほしい日を伝えます。
シフト制のアルバイトを選ぶと、自分のスケジュールに合わせてシフトを決めやすくなるので、学業とアルバイトを両立しやすくなります。
一方、シフト制のアルバイトのデメリットとしては、生活が不規則になる場合があることです。例えば、コンビニでアルバイトをしている場合「今日は午後1時から午後9時まで仕事。明日は休みで、あさっては夜勤で午後9時から翌朝5時まで仕事」というシフトが組まれたとしましょう。日中だけのアルバイトなら、夜に寝て朝に起きる規則正しい生活ができますが、日勤のみならず夜勤も含めたアルバイトの場合は、朝方に寝て昼頃に起きる生活もしなければなりません。
しかも、日勤と夜勤を繰り返していると、十分な睡眠がとりにくくなるために、学校で朝から授業がある日に寝過ごしてしまう原因にもなりかねません。生活が不規則にならないようにするためには、夜に寝て朝に起きるときの時間や、朝方に寝て昼過ぎに起きる時間をある程度固定しておくことです。例えば、朝に起きる場合は7時頃に起きる、夜勤明けで寝たときは昼の12時から1時頃には起きる、というように、ある程度生活パターンを決めると不規則な生活になることを防げます。
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固定制
固定性はシフト制とは異なり、原則として出勤する曜日、出勤する時間帯が固定となっている働き方です。
例として、工場でアルバイトをする場合の固定制のシフトを示します。
- 日曜日:休み
月曜日:休み
火曜日:15時~19時
水曜日:休み
木曜日:休み
金曜日:15時~19時
土曜日:9時~19時
上記の場合は、火曜日、金曜日、土曜日が出勤日です。勤務時間は平日の場合は15時から19時まで、土曜日は9時~19時までとなります。
固定制のメリットとデメリット
固定制のメリットは、出勤する曜日や時間帯がわかりやすい点です。そのため、出勤日や働く時間帯を間違えにくいメリットがあります。
ただし、忙しい時期は通常の出勤日以外にも出勤するように上司から頼まれる場合もあります。そのような場合は次の出勤日をメモするなどして、出勤する日を間違えないように工夫しましょう。
固定制のデメリットは、休みを取りにくい場合がある点です。その理由は、固定制のシフトの場合、営業日はほぼ全員が出勤していて、代わりに出勤できる人がいないケースがあるためです。
固定制の場合は、シフト制のように誰かに代わってもらうことが難しいですが、予定が入っていて休みたい場合は、早めに上司に伝えておきましょう。事前に伝えておけば、上司は少ない人数で作業を進められるように段取りを組むことができます。
逆に、急に休みたいことを伝えると、上司は作業の段取りをうまく調整できず、職場に迷惑をかけてしまうこともあります。職場に迷惑をかけないようにするためにも、休まなければならない場合は早めに連絡をしておきましょう。
掛け持ちアルバイト
アルバイトの働き方として「掛け持ちアルバイト」があります。掛け持ちアルバイトとは、アルバイトを複数掛け持ちする働き方のことです。
アルバイトの場合、働く時間が4時間程度と短いものも多くあるため、そのようなアルバイトを組み合わせれば掛け持ちでのアルバイトが可能となります。
掛け持ちアルバイトのメリットとデメリット
掛け持ちアルバイトのメリットとして挙げられるものとして、まずは収入が増えやすくなることがあります。1種類のアルバイトだけでは思うように収入が得られないことも多いですが、掛け持ちアルバイトなら、1種類のアルバイトの収入が少ないとしても、複数のアルバイトをすればまとまった金額になります。
また、アルバイトの中には、売り上げが伸び悩んでいることを理由に出勤日を減らされてしまうことがあります。もし、1種類しかアルバイトをしていなければ、収入の減少は大きな痛手に感じることでしょう。しかし、複数のアルバイトを行っていれば、一方のアルバイトは収入が減少しても、もう一方のアルバイトの収入がさほど変わらなければ、全体としては収入が減りにくくなります。
掛け持ちアルバイトのもう一つのメリットとして挙げられるのが、さまざまな仕事の経験ができることです。例えば、今日はコンビニでアルバイト、別の日には工場でアルバイトをするとしましょう。このような働き方をすると、店舗で接客の仕事を行ったり、工場で商品の梱包作業を行ったりできます。
社会人になって就職すると、原則として1種類の仕事に専念する形となり、さまざまな仕事を経験することはなかなかできません。むしろ、さまざまな仕事を同時に行えるのは、大学生ならではのメリットといえます。さまざまなアルバイトの経験をすれば「自分はどんな仕事が向いているのか」ということに気がつきやすくなるため、就職活動では仕事の分野を絞りやすくなります。
さらに、掛け持ちアルバイトをすることで多くの人と仕事ができます。いろいろな人と接すると、幅広いものの考え方が身につきやすくなるため、視野の広い考え方を持ちやすくなるメリットもあります。
逆に、掛け持ちアルバイトのデメリットとして、疲れてしまって仕事が十分にできないという意見があります。どちらのアルバイトも勤務時間が短ければさほど疲れを感じにくいですが、一方のアルバイトで出勤する日が増えてしまうと、もう一方のアルバイトは疲れが取れない状態でアルバイトをすることになります。疲れた状態でアルバイトをすると、仕事に集中しにくくなってしまい、場合によってはミスをしてまわりの人たちに迷惑をかけることにもなりかねません。
掛け持ちでアルバイトをしている場合は、疲れ過ぎるのを防ぐためにアルバイトの出勤日を増やし過ぎないことも一つの方法です。
また、アルバイトの中には、副業が禁止されている場合があります。副業を禁止する理由としては、先の項目で説明した通り、疲れてしまって仕事に集中できない状態を防ぐためです。アルバイトを掛け持ちすると、疲れた状態で出勤するだけでなく、疲れてしまって片方のアルバイトを休んでしまうケースもあり得ます。
アルバイトであっても副業を禁止している場合は、会社の方針に従って掛け持ちのアルバイトは行わないようにしましょう。
大学生アルバイトを含めたスタッフのシフト作成のポイント
大学生アルバイトのシフトを管理する際には、どのように行うべきでしょうか。今回は大学生アルバイトについて、他のアルバイトやパートと比較してシフト組みしやすい部分とシフト組みしづらい部分を挙げていきます。
まず、大学生アルバイトの特徴として「融通が利きやすい」ということがあります。これは他のアルバイトが「基本的には午後のみ」など働ける時間に一定の制約があるなか、大学生は授業のないタイミングならどこでもアルバイトを入れることが可能であり、そのように登録する大学生も多いため、「この日は午前、この日は夜のみ」といったようなシフトの組み方も行いやすいといえます。もちろん、スタッフである大学生アルバイトが働ける時間の条件として出した場合に限りますので注意は必要です。
一方、別の特徴として「比較的短時間の勤務となることが多い」ということもあります。隙間時間でアルバイトを行うことが多いため、必然的に一日の勤務時間は他のスタッフに比べて短くなる傾向があります。長い時間働いてもらうためには事前の調整も必要となってきますので、前もって計画しておくなどの工夫が必要となります。
このように「様々な時間帯に」「短時間で入る」という特徴を持っている大学生アルバイトは、シフトを組むうえでは「足りないところをうまく穴埋めしてくれる存在」として多いに役立ちます。ただし、穴埋めとしてだけでシフトを組もうとすると、勤務回数がとても少なくなったり勤務時間がとても短くなったりしてスタッフの希望している勤務方とは異なる結果となることがあります。
そのため、大学生アルバイトのシフトを考える場合は、スタッフ全体のシフトを調整しながら適切に割り当てて全体のシフトが最適になるように考慮していく必要があります。
まとめ
アルバイトのシフトのパターンとしては、出勤する曜日や働く時間帯がその都度異なる「シフト制」と、出勤する曜日や働く時間帯が固定している「固定制」があります。自分のスケジュールに合わせてアルバイトをしたいなら、休みたい日を選べる「シフト制」が適しています。また、働く曜日がある程度わかっている方が良い場合は「固定制のアルバイト」を選びましょう。
収入を少しでも増やしたいなら「掛け持ちアルバイト」を行う方法もあります。ただし、掛け持ちアルバイトは複数のアルバイトを行わなければならないため、疲れてしまうと満足な仕事ができなくなってしまう点に注意が必要です。掛け持ちアルバイトをする場合は。それぞれのアルバイトは労働時間が短いものを選び、疲れにくくする対策を立てることが大切です。
また、シフト管理者の視点で見た場合、大学生アルバイトを含めたスタッフのシフト表を作成する場合は、比較的流動的にシフトを入れることの出来る大学生について、全体のバランスを考えながらシフトを組む必要があります。
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